元DeNA・黒羽根利規 高校時代の恩師から授かった言葉と礎になった翌日の試合「何をするにしても絶対に”諦めない”こと」
2020年まで横浜DeNAベイスターズ・北海道日本ハムファイターズで捕手としてプレーし、現在は野球塾の講師などを務めている黒羽根利規さん。
昨年でBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブスを退団し、今年からまた新たな活動を開始している。
全5回のコラムもいよいよ最終回。現在の活動や今後の目標などを伺った。
(取材 / 文:白石怜平、以降敬称略)
現在は解説や指導に加え野球以外の競技支援を行う
プロ生活15年、独立リーグでもコーチとして2年ユニフォームを着た。今年4月にNPBが発表したデータでは、プロ野球選手の平均在籍年数が7.7年とされている。
黒羽根さんはその約2倍の期間、激しい競争社会を生き抜いた。自身のプロ野球生活をこう振り返った。
「でき過ぎだと思いますね。『プロでどれくらいやったんですか?』と聞かれた時に15年やったんですと答えると驚いてくださる方もいますし、いい思いも悔しい思いも両方しながらやって来れましたから」
現在、黒羽根さんはどんな活動をしているのか。それは多岐に渡る。
古巣ベイスターズ戦の解説や野球塾で主に小学生を対象に定期的に指導するといった仕事に加えて、スポーツ企業の「ビジネスプランナー」としてアメリカンフットボールなど野球以外の競技への支援も行っている。
先日は、今年現役引退を発表した同期入団で同級生の山口俊と共に講演も行った。約180人の経営者を前に2人で再び”バッテリー”も組んだ。
指導者としてのキャリアは独立リーグから子どもたちへと移ったが、今も継続している活動である。子どもたちを教えるにおいて、どんなことを意識しているのかを教えてくれた。
「子どもたちには、ただ打つ・投げる。走るのではなく、何か一つでも考えながら野球をしなさいとずっと言っているんです。それを小学生のうちからできてくると、中学校になった時にその意味を理解し始めてくると思います。
さらに高校で実践できればすごいアドバンテージになります。野球IQがとても上がるんですよ。なので常に言い続けていますね」
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