2025年5月19日(月)、パシフィコ横浜にて開催されたワタミ株式会社「ワタミ創業記念祭」に中畑清さんが登壇。
「元プロ野球監督に学ぶリーダーシップとは」をテーマに、ワタミ社員に向けて“中畑節”も交えたトークを展開。ワタミ株式会社の渡邉美樹会長も登壇し“リーダーシップ論”を交わした。
【文中嶋絵美(フリーアナウンサー/フリーライター)】
中畑流「リーダーが最初に取り組んだこと」と「最高のチームの作り方」とは?
2012年、4年連続最下位にあえいでいた横浜DeNAベイスターズの初代監督に就任し、人気球団に育てた中畑氏。「リーダーは一番はじめに何をするか」とのトークテーマには「アンサー(返事)を必ずとる」と回答。
「指示をするだけでなく、受け手がどう受け取ったかを必ず確認する。それはノックでも同じなんです。ミスもする、エラーもするが、当時のベイスターズは、ミスをしてもそのまま流してしまっていた。
それでは自分たちのミスを認めることになる。受け身になったミスは成長に繋がらないが、積極的なミスは成長に繋がるんです。
ミスをしたら「もう一球お願いします」と、かかってくる選手になってほしい。そして、ミスをしない選手になろうという、意識が高まることもレベルアップに繋がる。その意識を選手に植え付けることからはじめました」

「最高のチームの作り方」を問われたパートでは、「仲間の悪口を言う選手は2軍に落とした」と明かした。
「俺の悪口は言ってもいいが、チームメイトの悪口を言う選手は許さない。どんなに活躍している選手でも、仲間の悪口を言う選手は2軍に落とす」と伝え、実践していたという中畑氏。
「反逆者みたいな選手がいたらチームは崩壊する。そんな選手が主役だったらチームは成功しない。その選手は自分の成績さえよければいいから、一番いてほしくない選手だった」と、中畑流のチーム力の高め方を披露した。
「絶好調」は思い込み!?参加社員へのエールを送る
後半には質疑応答タイムが設けられ、参加社員たちから成長のヒントを得ようと質問が寄せられた。
某店舗でリーダーを務める男性からの質問では「どうしたら中畑さんのような絶好調なリーダーになれるか」を問われ「絶好調は思い込み」と一言。
「とにかく自分は常に絶好調なんだと思い込む。明るく、活き活き、元気よくが私のモットー。その元気の良さで周りを変えられるリーダーになってほしい」と質問者へのエールを送った。

「絶対に負けられない戦いの時にどんなことを意識していたか」の問いには「あきらめないこと」と回答。「自分の目的意識を最後まで言い続ける。
ブレる指導者やトップに立つ人間は周囲に信用されない。自分の信念を言葉に出し、責任をもって最後の最後までやりきる覚悟を持つことが大切」とリーダーの心構えを伝授した。
トークショーの最後には“僕のシンボル”という自慢の歌声も披露し、大盛会のうちに幕を閉じた。
(おわり)
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