平江さんが得た人生の教訓とは?
平江さんは、引退後は「アメリカで生活をしたい」「スポーツに関わりたい」という目標を挙げ、いずれも掴み取っている。
取材時には「人に恵まれました」と語ったが、それは自身が行動し努力し続けることで引き寄せたものだった。
インタビューの最後、自らがやりたいと思ったことを実現できた要因について語ってくれた。
「僕の人生の教訓なのですが、願っていること・思っていることというのは、間違いなく伝えた方がいいです。願望を公言したほうが実現しやすいですし、手を差し伸べてくれる人も出てきます。
『僕はこうなりたいんです』とか、『こういうことをやりたいんです』というのは、できる限り発信していった方が可能性は広がる、ということを人生の中で気づきました。」
アメリカで生活したいという願望も、野球教室の際にも関係者に発信していた。そこで一緒になった主催の方の会社が、アメリカ・ノースカロライナ州に子会社があるということで、実現へと繋がった。
今務めるスポーツビズへの入社においても同様である。「スポーツに関わる仕事がしたい」と話していた宴席に、たまたま同社の社員が同席していたことから入社に至ったのだという。
「そこで人にはまだ言えないからと言って発していなかったら何も始まってなかったと思います。」
平江さんの歩んだ軌跡は、セカンドキャリアのみならず「やりたいことがあるけども実現できない」と課題に感じている方たちにとっての一つの道標になるのではないか。
(おわり)
【プロフィール】
平江厳(ひらえ・いわお)1971年7月26日、愛知県豊橋市出身。
愛知・成章高から1989年に近鉄バファローズにドラフト5位で入団。プロ6年目の95年に一軍デビュー。7年目の96年に戦力外通告を受け、97年には単身アメリカに渡った。メッツとマリナーズの入団テストを受けるも不合格となり、現役引退。
その後は野球界を離れ、様々な職種を経験。米国でのメーカー勤務を経て06年にスポーツビズに入社、現在に至る。
現役時代は外野手で、身長182 cm・体重90 kg、右投右打。
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