(株)サンキョウテクノスタッフ主催「少年少女野球教室 in山梨」開催!宮本慎也さん・片岡保幸さんが伝えた基本と野球以外での大切なこと
8/12(土)、山梨県甲府市内で「株式会社サンキョウテクノスタッフ主催 少年少女野球教室 in山梨」が開催された。
宮本慎也さん(元ヤクルト)・片岡保幸さん(元西武、巨人)・吉見一起さん(元中日)という豪華3名が講師を担当し、地元の少年野球チームに所属する小学4年生〜6年生の約140人が夢のような時間を過ごした。
本編では宮本さん・片岡さんによる野手編をお送りする。
(写真 / 文:白石怜平)
開講前には片岡さんが女子硬式野球部に打撃指導
野球教室の舞台は上町(かみちょう)にある「学校法人伊藤学園 甲斐清和高等学校」。先月下旬に完成した両翼約80mある人工芝のグラウンドで行われた。
台風接近による影響などで、数日前までは降水確率100%という予報も出ていたが、当日は快晴に恵まれ無事開催することができた。天気とともに前日までの不安も晴れ、昼前からスタッフと同校の女子硬式野球部らが総出で会場設営等の準備を重ねた。
午前中から入念に準備が行われた
16時からは、女子野球部員に向けたバッティング教室が行われた。講師は片岡さんが務め、約30分という短い時間ながらプロ通算1174安打の技術を凝縮して伝えた。
片岡さんがここで伝えたポイントは”体を開かないこと”・”下半身で打つ”この2点だった。打撃指導においてよく用いられる用語であるが、その根拠をかみ砕いて説明した。
「(正面を向きながら)体を開いて打つと、もし捉えてもファールになっちゃうよね。”下半身で打つ”ってすごく難しいんだけれども、それは『両足でしっかり踏ん張る』という意味。
踏ん張れないと手だけで打ちに行ってしまう。そうすると変化球でボールになる球に止まりたくても止まれないので、良い結果が生まれづらい」
片岡さんは、開きを抑え下半身で踏ん張る動きをする練習方法を1つ提案した。
「手を横につけてそのまま腰を回してみて。それで、相手が投げてきたボールに対して(右打者の場合は)右手でキャッチする。腰が回ってこないとキャッチできない。腰が回るってことはしっかり踏ん張れているから」
と実演でお手本を見せた。
2人1組に分かれお互いに体でイメージをつくった後は、ティーバッティングで実際にボールを打ち込んだ。
片岡さんも各組を回り、全員マンツーマンで指導を行うなど積極的に声をかけ、部員たちは元プロからの直々の指導そして片岡さんの甘いマスクに目を輝かせた。
キャッチボールではボールの正しい握りから
17時、暑さもやや落ち着き夕焼けの日が射しこむ中、野球教室はスタート。片岡さんも着替え3人がユニフォーム姿でグラウンドに入ると、観覧に来ていた保護者の方達などからもどよめきと歓声が上がった。
開会式ではかつて楽天などで投手として活躍し、近鉄時代の2000年にはオールスターにも選出された山村宏樹さんがマイクを握り、全体の進行役を務めた。
式が終わると投手と野手に分かれ、キャッチボールに向けた講義が始まった。野手では宮本さんからの勧めで、片岡さんが100人近くの子どもたちの前でボールの正しい握り方を説明した。
「大事なことだからちゃんと教えるね。中指と人差し指を縫い目に沿って合わせる。間は指1本くらい。親指も後ろの縫い目に合わせて少し横にして握りたい。何でかというと回転をかけたいから。そうすると速いボールが投げられる。そこを確認しながらやってみましょう」
宮本さんも「キャッチボールが一番大事だからね」とその重要性を付け加え、グラブを持って散らばった。
吉見さんが講師を務めた投手陣も一緒にグラウンド全体で行われた。約20分の間、宮本さん・片岡さんが一人一人チェックし、投げ方や握り方を相手に合ったアドバイスを送る。球筋が目に見えて変わり、2人とも笑顔を見せるシーンが多くあった。