ケガで辞めていく選手を減らし、満足のいく野球人生をもたらしたい
柔道整復師の資格取得後のビジョンについてはこう話す。
「できればもう数年、身体のことを勉強したいです。また別の学校に行って、トレーナー、リハビリ系の資格も取得したいと思っています。
野球を教えられて、身体も診られて、リハビリもできて…となれば、ケガで辞めていく子が減らせるかな、と考えていて。
僕自身、ケガは多かったですけど、それでも“草野球でもやりたい”と思うこともないほど納得、満足して野球を辞められたんですが、そうじゃない方もたくさんいると思うんです。
早いうちにケガをしてダメになって…という人をなくせば、いい選手がいっぱい出てくるかもしれないし、大谷翔平クラスの選手が本当はもっとたくさんいたかもしれないですよね。」
「辞めない限り、プロ野球選手にはなれる。」
経歴だけ見れば“野球エリート”の石川だが、アマチュア時代からケガに苦しみ、試合に出られない期間も長く経験した。決して“順風満帆だった”とは言えないであろう。
いくつもの壁を乗り越えてプロの世界にたどり着いた石川は、プロ野球選手には「100%なれる」と語った。その中で、プロ野球選手を目指す子どもたちに伝えたいことを尋ねてみた。
「僕はプロ野球に入りたいとか、甲子園に出たいという夢や目標を持って野球をやってきて、叶えてはきたんですけど、“プロ野球選手になって活躍する”ことって、当たり前すぎて目標にしていなかった。そうしたら、やっぱりできなくて。
プロ野球に入ることを目標にするのではなく、そこで活躍することを目標にしてほしいです。辞めない限り、プロにはなれると思います。」
どんな選手にもいずれ訪れるセカンドキャリアの選択について聞くと、石川自身がそうであったように「満足して選手生活を終えてほしい」という想いがみえた。
「僕もまだ模索中なので偉そうに言えることはないですが、まずは野球を一生懸命やることが1番です。普通にやっていれば、その先は必ず誰かが助けてくれます。」
“辞めないこと”。
“満足するまでやりきること”。
簡単なようで、実は簡単にできることではないのかもしれない。
石川が野球と歩む人生は、これからも続く。
(おわり)
※掲載内容は2023年8月現在の情報です
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