【イベントレポート】JAIFA 関東甲信越ブロック大会 高橋由伸氏トークショー「未来へ」②

―当時若手の岡本和真選手を4番に抜擢されましたが、選手育成は大変でしたか?

数年後に僕が監督でなくなっても巨人軍というチームは永久に続いていかなくてはいけないわけで。新たなチームの軸にと考えたのが、岡本和真と吉川尚輝、小林誠司の3人です。

自分たちがやっていただいた、とにかく試合に出す・乗り越えていく、ということではなくて、こっち(指揮官)でできることをやっていこうと。

例えば、野球って数字が常につきまとうので、ある程度数字を整えさせました。開幕で試合に起用するためにも、こちらの希望と願望だけで使うわけにいきません。競争の世界ですからある程度結果も必要で、なんとか彼らに数字を残して欲しい。

打てそうなピッチャーの時にオープン戦で使うとか、ヒット1本2本打ったら途中交代させて、数字(打率)を残させるとか。

打席に立って結果を出すって彼らの力なんだけど、それは僕らには左右できない。でも、起用したり、途中交代させたりはできる。僕らができることをして育てていく、自信を持たせるというのも1つの手段だなというのを学びました。

“えこひいき”と言われればそうかもしれませんが、プロ野球の世界は平等ではないので。この子は可能性がある・早く形になる、というのを指揮官も見極めていかなくてはいけません。

あともう1つ、我々の頃は“1人でなんとかしてこい”という時代でしたが、今は“束で戦う”というところから、若手選手を3~4人一気に起用してみると、意外と活躍するんです。岡本と吉川をセットで起用したり。

現在主力となっている岡本・吉川両選手の育成エピソードも明かした

―最後に、講演テーマの「未来へ」に沿って、由伸さんが近い未来、もっと先の未来で思い描いていることやビジョンはありますか?

選手として18年、監督として3年、21年間ジャイアンツのユニフォームを着て、正直狭い世界で生きてきて、狭い視野しかありませんでした。そこから表(メディアなど)に出て、別の角度から野球を見たり、違うスポーツを見たり。

自分にとってのたくさんの学び、気付きがあるなと思いました。それらをしっかり自分のものにしたいと思っています。

野球界で生きてきた人間ですし、いずれは野球界にまた…という想いもあるんですが、「監督に戻りたい」という目標は、自分では違うんじゃないかなと思っていて。自分が色々なことを学ぶ、成長していく中で、「またやって欲しい」と言われなくちゃいけないと思っています。

小さい頃から野球をしてきて、終わってみて「原動力なんだったかな」と考えたとき、家族や周囲に期待されることが原動力だったなと気が付きました。

期待されてその期待に応えていく、それが僕の頑張るサイクルだったので、また“期待される”ところにいなくてはいけないなと思います。

抽選会でも大盛り上がりを見せた

会の後半には来場者からの質疑応答やサイン入りグッズが当たる抽選会も開催された。会場内には時折笑い声や大きな拍手が起こり、盛会のうちに幕を閉じた。(おわり)

本トークショーはJAIFA(公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会)が主催しました

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応募方法はMOOSE SPORTS公式X(旧Twitter)をチェックしてください!

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